白い糸 青い糸 について

2011年に出会ってから意気投合した二人はお互いの個展やライブへ出かけたり、行動を共にしていくうちに作品の奥深さや互いの人間性に刺激され共感するようになり自分の作品にも相手の作品の存在が浮かび上がるようになっていく。沼尾をモデルにした女性が描かれたたかむらの「星の帰り道」をきっかけに、モデルにしてくれたお礼に沼尾がこの絵をテーマに曲をつくることになった。普段から自分の作品の絵に小さな詩をつけていた、たかむらに歌詞を書いてみないかと持ちかけたことにより初めて二人での作品が誕生する。2013年に二人が個展を行ったアカリチョコレートにて、沼尾妙子の小さな音楽会が開かれた。実際に100号の大作「星の帰り道」が展示された会場で、この絵を題材にした沼尾オリジナルの物語を曲の間に挟み込み、朗読。そしてこの日「星の帰り道」が初めて演奏されたそれ以降、絵に感動した沼尾が曲をつくることが増え、その都度たかむらが作詞をするようになりライブで演奏する機会も多くなった。2015年2月に開催された鹿沼市民文化センタープラネタリウムコンサートでは、たかむらの絵を投影し、その下で沼尾が演奏するというコラボレーションをプログラムに組み込み話題となった。

その後、たかむらの作品によく現れる素朴で優しくどこか切ない「糸」を鍵に、二人の世界が交差し融合するイメージを糸と糸が編み込まれていく様子と重ね合わせ、絵描きと音楽家のコラボレーションユニット「白い糸 青い糸」が誕生した。

そして2016年6月、鹿沼市民文化センターと共同企画・制作でプラネタリウムのオリジナル番組「星の収穫」が

公開。約1年にわたり、原案、脚本、絵、音楽、声の出演を二人で担当しユニットとしての初めての大きな作品が誕生した。地元のアーティストがオリジナルでプラネタリウム番組を制作するのは初のことで注目を集めている。

ちなみにこのユニット内では「ゆきせんせい」「たえこせんせい」が正しい呼び方。